京都市の皆さま、こんにちは!あきデンタルクリニックです。
これまで3 回にわたり、喫煙で起こるお口の問題を紹介してきました。
最終回の今回は、では具体的にどう対処すればいいかをご案内します。
歯ぐきへの影響/ヤニ汚れ/口腔がん/口臭
今までご案内してきました上記の口腔内の問題は、お伝えの通り喫煙が原因で引き起こされている可能性の高いものばかりです。これらを改善するには「禁煙」が一番の方法です。
最初にもお伝えしましたが、オリンピック開催ということもあり国も禁煙に力を入れているようです。最近では喫煙者の数がぐっと減り、医療機関での禁煙外来も増えてきています。当然、上記の症状の他にも健康にプラスになることばかりなのでいいタイミングと思って始めてみてはいかがですか?
ヤニ汚れは、歯科医院でヤニの除去やホワイトニングで歯を白くキレイに戻すことが可能です。
しかし歯をキレイにしても、喫煙を続けることにより、処置前と同じように黄ばみや黒ずみをつけていては意味がありません。
色素の付いた歯をキレイにクリーニングしたり、ホワイトニングする事は、歯科医院などで行えますが、出来ればキレイな状態を維持するためには毎日の習慣を変えなければ改善は出来ないと考えてください。
口腔がんは口の中が歯垢や歯石の汚れがひどい、進行したむし歯をそのままに放置、合わない入れ歯を無理に使い舌や頬を傷つけている、などのことから発生しやすくなります。合わない入れ歯、かぶせ物が取れた歯、未治療のむし歯があれば放置せず、歯科医院で受診してもらいましょう。口腔がん予防で重要なことは、かかりつけの歯科医院を持って、定期的な健診を受けることです。
口臭は喫煙のほかに、歯周病が原因になっていることが多く、予防のためにも少なくとも半年に1 回は歯科医院での定期健診を受けましょう。歯周病には口腔内の細菌の数だけでなく、病原菌と戦う免疫機能や、遺伝的な資質、ストレス度、そして生活習慣が大きく関係しています。
歯周病にならないようにするためには、口腔ケアは最重要ですが、それだけではダメで生活習慣も見直さないといけません。つまり食生活、睡眠、それから喫煙、飲酒などが含まれます。歯周病は、糖尿病や心臓病などと同じ「生活習慣病」という認識を持ってください。
高血圧の患者さんが内科医師から「塩分を減らした食事をするように」「お酒を控えるように」と指導を受けます。同じように、歯科医師も喫煙習慣がある歯周病の患者さんには、「禁煙しましょう」とすすめます。しかし「禁煙すれば歯周病が治る」ということではありません。
禁煙により、歯周組織にとって悪影響を与える要因を減らしたに過ぎませんので、歯周病の治療には、禁煙に加えて歯周病の直接的な原因の歯垢や、固まった歯石を完全に除去することが必要です。口内環境が整ってはじめて意味があるのです。
禁煙は歯周病の改善だけでなく口腔がんのリスクも減少し、味覚が正常となり、楽しい食生活が送れるようになります。もちろん口腔内だけでなく、体内すべての臓器で起こる様々な病気のリスクが減少します。
同居する家族、友人、職場、道ですれ違う不特定多数の人々の受動喫煙、三次喫煙問題も意識し、ぜひ禁煙に取り組んでみてください。
- たばこ、お酒を控える
- 偏食をせずバランスの良い食生活を心がける
- 歯磨きやうがいを習慣化して口の中を清潔に保つ
- むし歯の適切な治療、こまめな入れ歯の調整
- むし歯や歯周病を予防するためのクリーニングなどを受ける
お口の中を清潔に保つことは、身体全体に起こるリスクを下げることにつながります。健常な体を保つためにもタバコを吸わない、お酒を控える、ストレスをためない、バランスのよい食生活、適度なスポーツなどのよい生活習慣を心がけてください。