京都市のみなさま、こんにちは!
今回はキシリトールのむし歯予防効果について、お話ししたいと思います。
キシリトールのむし歯予防への効果
むし歯予防について多くの長期的な臨床研究がされましたが、その中で効果があると証明された甘味料は、キシリトールとソルビトールの2種類だけでした。
むし歯予防効果を示す数値は各々の研究で異なりますが、キシリトールを使用した場合、30~80%の確率でむし歯の発生を防いでいるとの報告があり、むし歯予防への高い効果を示す結果になっています。
キシリトールは自然界に存在する物質で野菜や果物の中に含まれています。
例えばイチゴには、乾燥重量100グラムあたり300mgのキシリトールが含まれています。ガムやタブレットの甘味料として用いているキシリトールは、工業的に作られたものです。
白樺などの木の構成成分であるキシランヘミセルロースを加水分解して得られたキシロースに水素添加してキシリトールを作ります。
キシリトールは糖アルコールの一種で、5個の炭素を持つ甘味炭水化物です。
1997年4月17日、厚生省(現厚生労働省)はキシリトールを食品添加物として使用すること許可しており、体の中に直接入れる薬品としても、口から食べる食品添加物としても安全であることが証明されています。
アメリカ合衆国の食品衛生安全局でも1日の摂取量に制限を与えない食品として扱っています。一日平均67gのキシリトールを2年間食べ続けた研究報告でも、悪影響はないことが分かっています。ですが、むし歯予防で使用するキシリトールは1日10g程度で量的にも全く問題はありません。
キシリトールの役目
キシリトールの役目は虫歯になりにくい環境を作ることなので、食べても虫歯にならない訳ではありません。
ですがキシリトールの安全性はWHO(世界保健機構)も認めており、一般的に砂糖と比べてカロリーは4分の1程度と低く、甘さは殆ど変わらないと言われています。
独特の清涼感があり、食物ではホウレン草やレタス、イチゴなどの野菜や果物に含まれています。
キシリトールのむし歯予防作用
キシリトールはミュータンス菌に反応することはないので、歯の表面を溶かす酸を作り出しません。そしてキシリトールの一番の作用は酸を生成しないで、反対に酸を作り難くする作用があることです。
ミュータンス菌はキシリトールの成分を吸収することで繁殖する力が衰え、その結果口の中で作り出される酸が減少します。この酸の抑止効果は長期間キシリトールを取り込むことにより次第に強くなることも確認されています。
食後のキシリトール摂取は酸を生成し難くする為、むし歯予防につながるといえます。