京都市の皆さま、こんにちは!あきデンタルクリニックです。
「口腔崩壊」の子どもが増加!原因は貧困か?というニュースがネットやマスコミで話題になりました。
具体的には、「口腔崩壊」という、明らかに口腔内に問題が起きているような状態になってしまっている子どもたちが近年増加傾向にあるとの事で話題になっています。
口腔崩壊?
口腔崩壊とは実際にどういった状態なのか?実は明確な定義はございませんが、一般的には
・①10本以上のむし歯がある、
・②歯根しかないような適切な処置が行われていない歯が複数本ある、
・③そのため食べ物をうまく噛めない状態になっている
という状態を指しています。
これは非常に危惧する事です。
このような状態が、身体の発育に非常に重要な時期となる子どもの時期に陥ってしまうということは口の中だけでなく、身体のあらゆる箇所に影響を及ぼします。
具体的には、物が噛めなくなると食事も偏ってきますから、栄養バランスが極端に悪くなります。もちろん身体の成長やあごの発達、体の骨のバランスに悪影響がでます。
原因と言われているもの
通常、小学校や中学校の歯科検診でむし歯が多くみつかれば「要診断」とされ、歯科医院にかかるように促されます。
ところがこの診断をうけても、実際に医療機関にかからず受診しない生徒が圧倒的に多く、「要受診」と診断された生徒の65%が未受診だといわれています。そして今回話題になっているのが、この未受診の生徒のうち口腔崩壊している子どもは35%に上っていることがわかったからです。
原因を確認するため、この子ども達の家庭状況を調査すると「一人親家庭」というのが最も多く、続いて「保護者の健康への理解不足」、「経済的困難」という順番になったとのことでした。
子どもたちのために是非知ってください
京都市では、子育て家庭の経済的な負担を軽減し,安心して子育てができるようにするため,保護者が支払う医療費(健康保険の自己負担額)の一部を京都市が支給する制度があります(所得制限はありません。)。
また助成対象も,平成27年9月から,小学校6年生までから,中学校3年生までに拡大しました。
→詳しくはこちら(京都市ホームページ)
また小学生の歯科治療については,原則として「京都市学童う歯対策事業」が優先されます。
→詳しくはこちら(京都市教育委員会ホームページ)
自治体と医療機関の取組について、周知が徹底できていないことも大きな要因ではと思われます。
・口腔内の問題は、口の健康にとどまらず、身体全てへの影響が大きいという保護者の理解
・経済的問題については上記のような制度の存在を理解
上記の2点を特にご理解いただき、子どもの将来を今以上に意識して見てあげて頂ければと思います。