京都市のみなさま、こんにちは！
今日は歯周病とタバコの関連について、ご案内いたします。
タバコには数百、数千といった大量の化学物質が含まれており、その中には体に有害な物質も多数含まれています。また喫煙者は歯周病にかかりやすく、悪化し、歯科で治療してもらっても治りにくいということがわかっています。
歯周病が治りにくくなるのはなぜ？
●ニコチンが免疫細胞の働きを抑えてしまい、抵抗力が下がってしまう
●ニコチンにより血管が収縮、その結果、酸素や栄養分の供給が不十分になってしまう
●タールが歯の表面に付着すると、歯垢（プラーク）や歯石がつきやすくなってしまう
●喫煙によるビタミンＣの消費で手術後も治りにくい
●唾液の減少により、口腔内が乾燥し、再石灰化（歯を守る唾液の自然治癒のメカニズム）が行われにくい
などの理由が挙げられます。
禁煙することにより歯周病にかかりにくくなり、手術後の経過も非喫煙者とほとんど差がなくなってくることもわかっています。
喫煙者の歯周病の特徴
●歯ぐきの腫れが少ない
●ブラッシング時の出血が少ない
喫煙者の歯周病の特徴として、「炎症症状が少ない」事が挙げられます。
歯周病の自覚症状として、「歯ぐきの腫れ」「ブラッシング時の出血」は比較的気づきやすい症状ですが、喫煙者の歯周病はこれらの症状が現れにくいことがあります。決して歯周病が軽症だということではありません。
免疫力の低下から、歯周病菌を含む病原菌が体内に侵入してきた際に、体の防御反応（出血や炎症）が著しく低下し、反応が表れにくくなります。
その結果、自覚症状が少なくても歯周病はどんどん進行し、歯周組織（歯ぐきと歯を支える骨の部分）の破壊が進んでしまうのです。
喫煙は歯肉の老化を促進
誰でも年を取ると歯肉が痩せていき、歯周病が原因で抜ける歯の本数は年齢と比例関係にあります。しかし、非喫煙者の歯肉の老化と比べ、喫煙者の歯肉の老化は10～20年進んでいます。喫煙者は実年令が40歳でも、歯肉年令は60歳という事になってしまうのです。これは喫煙者は自分の歯を必要以上に失う可能性がより高くなるということになります。